声優は若い方がいいというのはご存知の方もいるでしょう。
特にアニメの声優は、低年齢化が進み、20代前半からアニメに出演する方が増えています。
そのため高校生の声優志望者は、「早く養成所に行かなくちゃ!」と焦っている方も多いのではないでしょうか。
また、アイドル声優を目指す方も当然若い方を対象とすることも多いので、高校に通いながら養成所にも通って・・・と考えている人もいますね。
今回は、高校生でも声優になれるのか?高校生がオーディションのためにできることについてお伝えします。
高校生が声優になる方法は大きく分けて2つ!


【1】学校に行きながら、養成所にも通う
高校生でも高校と養成所に同時に通うことも可能です。
週に5日の全日制の養成所は無理ですが、週に1、2日の養成所ならば、レッスン時間も2時間くらいと短いです。
ココがポイント
高校の授業が終わった後に、夕方7時くらいからのレッスンに行き、帰宅することもできます。
若いうちは吸収率も良く、デビューしてもその後の成長も見込めるため、養成所も積極的に入所させることもあります。
実際に筆者の通った勝田声優学院も週1回のクラスが3クラスありましたので、中には高校生もいました。
【2】学業に専念して、その後養成所に通う
高校を卒業してから養成所に通うパターンもあります。
一見声優になるには不利になるように見えると思いますが、それは違います。
高校でしかできない部活動で体力を養うこともできますし、学業に専念することで声優に必要な一般常識や漢字の読み、コミュニケーション能力もつきますよ。
焦る気持ちも理解できますが、早く養成所に入ったからといって、声優に有利というわけでもないですので、安心してください。
養成所は東京校に限る
【1】地方の分校はおすすめしないワケ
分校を設けて、地方でもレッスンを受けることができるようにしている養成所があります。
大手養成所が多いですが、個人的には地方の分校はおすすめしません。
理由としては、以下のようなものです。
- 正しいアクセントが身に付きにくい
- 講師の質が落ちることも多い
- 養成所生の間のオーディションが受けにくい
【2】地方在住の志望者は学業に専念しよう
東京在住の方は羨ましい限りですが、高校に通うのと同時に養成所にも通うことも可能です。
しかし、地方在住の場合は、高校に通いながら地方の分校に通うよりも学業に専念した方が賢明です。
自分でできる声優の基礎を「自分で調べて」やってみることの方が、大切だと思います。
声優の世界は弱肉強食、優勝劣敗の世界というのはご存知でしょう。
積極的な姿勢が声優になるのには必須条件なのです。
ココがポイント
引っ込み思案の方は耳が痛いかもしれませんが、「自分で調べて挑戦する」「やっておいた方がいいと言われたことまで全部やる」という姿勢が不可欠です。
また、地方在住の方は、「上京してまで」声優になる!という強い意志を持っていることが多いです。
「声優になるのを諦めておめおめと地元に戻るわけにはいかない!」というガッツがあるのです。
高校生のときに受けられるオーディション


では、高校生でも受けられる、もしくは受けることがあるオーディションをご紹介しますね。
【1】雑誌などの一般公募オーディション
これは、他の記事でもご紹介したのですが、声優雑誌のオーディションが開催されることがあります。
詐欺まがいのオーディションの可能性もあるので注意が必要ですが、オーディションを受けることで度胸もつきます。
また、声優になる意志を確かめることもできます。
声優になるために、声優になってからも、これから先オーディションを受け続けることになります。
不合格になったときにめげずに結果を受け入れ、それでも「声優になる!」と思えるのであれば、声優の道に進んでも精神面では問題ないということです。
【2】養成所の入所オーディション
ここからは、実際に声優になるための基本のルートとなります。
入所オーディションに合格することで、その養成所に入所できます。
また、その上の事務所に入るための道が開けるということでもあります。
年齢制限がある養成所もありますが、中学卒業以上~〇歳までという設定であることが多いので、高校生ならば受けることもできるでしょう。
もし不合格だったとしても、落ち込むことはありません。
年齢制限に達していないのであれば、再受験も可能です。
1年か半年は遅れてしまうと感じると思いますが、大学卒業や社会人からでも声優になった人はたくさんいます。
次の受験ができるまでは、対策をしっかりとし、何が不合格の原因になったのかを考えてみましょう。
ココがポイント
オーディションで指摘されたことを次のオーディションでは指摘されないように、改善することが大切です。
もちろん、他の養成所を受けてみるという方法も選択できますよ。
【3】養成所生から出演のオーディション
養成所に通っている間にも出演のオーディションが受けられることがあります。
新人の育成のために、ゲームやアプリ、アニメのガヤ(後ろでガヤガヤ喋っている音)で養成所生を出演させるのです。
オーディションではなく、個人的に出演依頼が来ることもあるので、養成所に通っている間も毎回オーディションを受けるつもりでレッスンに参加するようにしましょう。
オーディションとは少し話が逸れますが、収録現場の見学ができる場合もあります。
ときには、ガヤで入ってほしいという依頼を受けることもあるので、出来る限り参加しましょう。
ガヤから「ちょっとこのセリフ読んでみて」なんてこともあるんですよ!
一言だけのことが多いですが、それがきっかけで名前を覚えてもらえたり、他の仕事に呼ばれたりすることも・・・。
要チェック
いずれにしても、養成所に通っているということに満足せず、すべてが声優になるためのオーディションかもしれないという気持ちで臨んでくださいね。
高校生だからこそできること


【1】高校生活も満喫しよう!
声優に限らず、俳優、歌手などクリエイティブな仕事は、それまで歩んだ人生経験が影響します。
声優の場合も性格、経験、長所、欠点など「その人となり」が演技に出ます。
そのため、高校生活でしか味わえない部活動や学園祭などで得た経験が演技にも活きてきます。
養成所に同時に通うことができない環境であっても、今しかできないことを精一杯やるようにしましょう。
【2】ボイストレーニングに通う
高校生で養成所に通っていなくても、声優になるためにできることはたくさんあります。
声を出す仕事ですから、声の使い方のプロになる必要があります。
そのためにボイストレーニングに通ってみることもおすすめです。
ボイストレーニングといっても、歌を歌うボイストレーニングではなく、俳優や声優向けの演技をするための発声を教わるボイストレーニングにしてくださいね。
【3】作品をたくさん観る
アニメが好きな人は、きっとたくさんのアニメを観ていると思います。
しかし、映画や演劇など、別のジャンルにも目を向けてみましょう。
声優は役者ですから、感受性豊かでなくてはなりません。
古いアニメを観てみるのも、今の作品との違いが見えて面白いですよ。
【4】本をたくさん読む
活字に慣れるということにおいては、本を読むことも必要です。
台本はほとんどが活字で書かれたものですので、読み慣れていないと、いざ台本を読むときに困ります。
また、アニメの収録はキャラクターがない状態でのアフレコであることもあります。
本を読むことでイマジネーション能力を伸ばすことができます。
登場人物がどんな気持ちで、どんな表情で喋っているのか想像しながら読むと、声優の訓練にもなります。
まとめ
高校と同時に養成所に通うのも声優への第一歩です。
しかし、慌てて同時に通わなくても、声優になるためにできることは山ほどあります。
高校生のうちは多感な時期ですので、アニメ声優になりたいからアニメだけを観るのではなく、いろいろな経験をして、たくさんのものを見て、「人間力」を付けておくことも大切なことなのです。