歌が上手い声優さんと言えば、どの声優さんを思い浮かべますか?
私は、声優になるために、音痴だとマズイと思っています。
それには理由があります。
今回は音痴だとヤバい、声優になるには歌唱力が必要なのかについて紹介します。
1)歌唱力とはそもそも何なのか?
歌唱力とはこれから紹介する6つの要素を総合的に判断して評価されます。
どれか1つでも致命的な欠点があれば、歌唱力が高いとは言えません。
【1】音程
音楽は音程で表現していきます。
音程がピッタリ合っていると、聴いている人は心地よく感じます。
反対に音程がずれている場合は、不協和音となり不快に感じる人が多いですね。
歌唱力がある人は音程を外すことはありません。
【2】音域
その人が持っている一番低く出せる音と一番高く出せる音の領域を音域といいます。
音域が広ければ広いほど、幅広い表現ができるので、歌唱力が高いと評価されやすくなります。
マライアキャリーは、7オクターブもの音域を持っている歌手で世界的にも有名ですよね。
実際の音域は5オクターブくらいだそうですが、男性の音域の低音と、ホイッスルボイスと呼ばれる高音を出せるそうで、ギネスブックにも登録されたほどだとか。
総合的に見ると、外国人の方が日本人よりも音域は広いイメージですね。
【3】声量
声量とは簡単に言えば、「声の大きさ」です。
しかし、「声の響き」も声量に含まれます。
昔、紅白歌合戦で歌手の和田アキ子さんが、マイクなしで歌ったことで、和田アキ子さんがスゴイ声量だと思った記憶があります。
音域と同様、大きな響く声は表現の幅を広げます。
そのため、声量がある人は歌唱力があると評価されます。
【4】リズム
リズム感も歌唱力に影響します。
音楽には必ずリズムがありますので、心地よいリズムで歌うことができる人は歌唱力があると言われます。
【5】個性
音程がとれていて、音域が広く、声量があって、リズム感があるだけでは、歌唱力が高いとは言われにくいです。
歌には歌詞があります。
その歌詞にも意味があり、作詞、作曲した人にもその歌に込めた想いがありますね。
それを歌い手がどのように表現をするのかがカギです。
同じ歌でもその歌い手によって、全く違う歌に聴こえるのはその歌い手の個性が出るからです。
【6】歌唱技法
歌唱技法もさまざまです。
個性と似た面もあって、その人の歌う癖のようなものでもありますね。
敢えて鼻にかけた声にしてみたり、ビブラートをかけてみたりとその技法はたくさんあります。
ココに注意
やり過ぎるとただの癖として捉えられてしまい、不快になることもありますので、注意が必要です。
効果的に使うと、歌唱力があるという評価になります。
2)声優になるには歌唱力も必要?
なぜここで、歌唱力の説明としたのかというと、声優には歌唱力も必要だからです。
その理由を説明していきます。
【1】歌唱力がある声優さんは多い
「声優 歌唱力」で検索してみると、声優の歌唱力ランキングというページを見つけました。
女性声優の3位が早見沙織さん、2位が坂本真綾さん、1位は水樹奈々さんです。
男性声優の3位は豊永利行さん、2位は高橋直純さん、1位は谷山紀章さんです。
結構ベテランの声優さんもランクインしており、歌唱力がある声優さんが多いことが分かります。
【2】ライブやイベントで歌うこともある
声優さんがアニメでブレイクし、CDを発売したりライブやイベントで歌ったりしていることをご存知の方は多いですね。
1位の水樹奈々さんは、紅白歌合戦にも出演していました。
このように声優でありながら、歌手としても活躍していく声優さんが多くいるのは事実です。
【3】歌うシーンがあることも
アニメや吹き替えで、登場するキャラクターが歌うシーンがあることもあります。
鼻歌で歌う場合もありますし、キャラクターがガッツリ歌うなんてシーンもありますよ。
もちろん音痴のキャラクター設定の場合は、ちょっと違います(ジャイアンとか笑)が、歌が上手くても損はしないでしょう。
【4】アクセントの正誤が分かる
日本語のアクセントは英語のアクセントとは違います。
英語が強弱でのアクセントなのに対して、日本語は音の高低でアクセントを決めます。
そのため、音痴の人は音の高低が分からず、アクセントも乱れがちになります。
標準語をしゃべるのが声優の基本ですから、歌が上手ければ、アクセントも正確に発音できるということですね。
【5】表現の幅が広いと歌唱力も高い
ランクインしている声優さんは、結構ベテランの声優さんが多いことに驚きます。
もちろん売れている声優さんだから、歌を聴く機会が多くて評価されやすくなっているという理由もあります。
しかし、歌うというのは1つの表現でもあります。
ココがポイント
演技をするのと同じクリエイティブな分野なので、それまでの人生経験も含めて、表現の幅が広い声優さんは同時に歌唱力もあるということなのです。
3)音痴を直したい!原因は?対策は?
次に、音痴について説明していきましょう。音痴の人は、自分がどちらのタイプの音痴なのか考えてみましょう。
【1】音痴の人は2タイプ
(1)運動性音痴
運動性音痴は、耳で正しい音かどうか聞き分ける能力はあり、自分が出す音をコントロールできないことです。
別名「喉音痴」とも言います。発声の能力不足が原因で音を外してしまうのです。
聴こえてくる音があっているかは聞き分けることができるので、自分が正しい音を発声できているかはわかるのです。
(2)感覚性音痴
感覚性音痴は、別名「耳音痴」とも言われます。
音程のずれやリズムの音を聴き取る力そのものが弱い音痴のタイプです。
耳に聴こえる音が正しいのか誤っているのかの判断ができないので、このタイプの音痴を治すのは難しいと言われています。
ココに注意
感覚性音痴は、脳に何らかの異常がある場合もあり、専門家によって治療することも必要な場合があります。
【2】音痴は遺伝しない・環境によるもの
日本人の多くは先ほど紹介した運動性音痴が圧倒的に多いようです。
また、音痴は遺伝が原因ではなく、育ってきた環境によるものが大きいです。
昔に比べて音楽を聴く方法が多くあるので、幼少期から正しい音を聴いて育つ人が多くなり、現代では音痴の人は少ないですね。
【3】音痴の原因は?
最初にご紹介した歌唱力の6つの要素のうち、4番目までの要素が大きく欠けていると音痴だと言われやすいです。
つまり、「音程」「音域」「声量」「リズム」です。
特に最初の「音程」が合っていない場合には音痴と言われますね。
音域も狭すぎる場合は、サビ部分で高音が出ずに、結果音程を外すことになります。
どんなに音程が合っていても、リズム感がない、声量がないなどの場合には音痴であると言えます。
4)歌唱力をつけるにはどうすればいいの?
声優になるのに、歌唱力が必要であることはわかりましたが、歌唱力をつけるにはどうすればいいのでしょうか。
【1】基本は声優の勉強でOK
6つの歌唱力のポイントを見ると、声優に必要な要素でもあることに気が付きます。
歌と演技の発声は厳密には違うのですが、基本はほぼ同じです。
歌唱力をつけるためには、声優の勉強をすればOKということです。
声優養成所には、歌やダンスレッスンをするところもあるので一石二鳥ですね。
【2】ダンスやボイトレで歌唱力をあげる
「リズム」「音程」「音域」「歌唱技法」は、ダンスを習う、ボイトレに通うことで習得できます。
ボイトレは歌を歌うためのものと、役者向けのものがありますが、音程やリズム感を鍛えるなら、歌のボイトレに行ってみましょう。
同時に役者向けのボイトレを学ぶことができる教室もありますよ。
【3】たくさんの作品に触れる
観劇をしたり、映画を観たり、絵画を見たりと、たくさんの作品に触れることで表現力が身に付きます。
もちろん、音楽を聴く、漫画を読むなども作品に触れることですね。
クリエイティブな分野は、感受性を豊かにしてくれますし、声優としての個性を育てます。
【4】自分という人間を考える
個性を身につけるにはどうすればいいのか悩む人もいるでしょう。
個性とは、その人が歩んできた人生そのものが、にじみ出てくるものです。
また育ってきた環境の違いや生まれ持った性格なども個性です。
自分がどんな人間なのかを考えてみることで「個性」がわかりますよ。
まとめ
歌唱力のランキングには、ベテラン声優の田中真弓さんがいたことに失礼ながら、驚いてしまいました。
しかも、上手い!J-POPではないところがさらに個性的で、惹きつけられました。
ランクインした声優さんは、30代の声優さんが多くいたことにも驚きです。
ココがポイント
歌唱力は、クリエイターとしての表現力ということです。
声優としての表現力と同じものですね。歌唱力をつけて、表現力を磨いていきましょう!