将来なりたい職業は?と言われて、「YouTuber」「声優」と答える小学生が増えているそうです。
YouTuber、声優はとても華やかな職業に見えますね。
そんな中、Vtuberという新しいジャンルのコンテンツ提供者が登場しました。
声優業界の新しい仕事になる可能性を秘めたバーチャルYouTuber、「Vtuber」の魅力に迫ってみます。
1)Vtuberって何?


【1】バーチャルYouTuberのこと
「Vtuber」という言葉、声優志望の方は耳にしたことがある人もいるでしょう。
バーチャルYouTuberの略語です。アバターを使って動画投稿、配信を行う人のことを言います。
主にYouTubeでの投稿ですが、他の動画配信プラットフォームでの投稿を行っている人もいます。
【2】声に特化したYouTuber
YouTuberは、YouTubeに自分の顔を出して動画配信を行い、広告収入を得る人のことです。
視聴回数が多ければ、広告収入も大きくなります。
2007年に「YouTubeパートナープログラム」への参加を勧誘したことが始まりとされます。
最初は企業向けのプログラムであったものが、一般にも幅を広げ、職業として認知されるようになりました。
Vtuberは、YouTubeの一部ではあります。
顔出しなしで、代わりにアバターが動画に登場し、いろいろなジャンルの動画配信を行うことができます。
従って、声に特化したYouTuberということになります。
Virtual YouTuberという呼び名もありましたがYouTubeだけでの配信ではなく、それ以外の動画配信プラットフォームを利用することもあるため、Vtuberという名で呼ぶようになりました。
2)Vtuberになるにはどうすれはいいの?


Vtuberになるにはどうすればいいのでしょうか。Vtuberになるには、以下2つの方法が挙げられます。
【1】Vtuber募集のオーディションを受ける
声優や声優でなくても、Vtuberとして声の出演募集をしている場合があります。
オーディションに応募し、イメージと合う声であれば、Vtuberとして声の出演をすることができます。
「中の人」という呼ばれ方もしますね。
【2】自分で動画作成から声入れまですべてやる
自分でアバター作成、動画作成ができるスキルがある人は、自分で声を入れて、自らVtuberとして活動することもできます。
その場合、自分で機材などが必要です。
でも、機材はそれほど高価なものでもないようなので、趣味の延長でできる人もたくさんいます。
3)Vtuberで生活できるの?
【1】現在Vtuberで生活している人はいない
今のところ、まだVtuberとしてそれだけの収入で生活できる人はいません。
Vtuberの声の出演の場合、ギャラが支払われることになると思いますが、単価も安いのが一般的です。
また、自分でアバター作成、動画作成、声の吹き込みを全て行うとなると結構な時間がかかります。
つまり、「Vtuber」という言葉、概念はあるものの、「YouTuber」のように、広告収入だけで生活することはできない状態ということです。
【2】ファンが多くなれば生活できる可能性がある
しかし、顔出しをしなくてもいい、声だけの出演でOKというメリットを生かして継続していくことで、生活できるだけの収入を得ることができる可能性があります。
かわいらしい声、カッコいい声ではあるけど、顔出しはちょっと…と思っている方が、Vtuberとして活躍し始めるとファンが増えます。
ファンはチャンネル登録や、SNSで拡散し、動画視聴回数がどんどん増えます。
企画力、動画作成スキルは必要ですが、「声」を主役としてスターが誕生する可能性もあるのです。
4)声優がVtuberになる時代が来る


【1】アニメの制作本数は年々増えても製作費は減っている
現在日本のアニメの本数は、昔に比べると増えています。1クールで終了、すぐに次のアニメが始まるというサイクルも珍しくありません。
アニメの本数が増えるということは、それだけキャラクターも増えますね。
つまりその分、声優の仕事も増えているということです。
しかし、アニメの制作費は年々減っています。
昔は、スポンサーもアニメを視る人が増えるとたくさん儲けることもできました。
現在はTV以外のコンテンツも増え、TVを視る人がどんどん減っているため、スポンサーも製作費を出せなくなってきています。
その分声優を安いギャラで呼ぶことしかできなくなってしまったのです。
【2】ゲームアプリの仕事に人が集まる現状
それでも、TVアニメで新人声優を使わないのには理由があります。
製作費が減っても視聴率は下げたくないというのが制作会社の意向です。
ココがポイント
新人声優を起用して批判され、視聴率を下げることを避けたいということです。
制作会社としては失敗できない、というのが本心でしょう。
そのため、手ごろなギャラで、視聴率がある程度取れる声優を起用することになります。
このように昔から放送されているアニメは別ですが、新しいアニメでは新人声優を使うことが減ってきているのが現状です。
新人声優は、アニメではなく、ゲームアプリの声として起用されることが多くなってきています。
ゲームアプリと言っても、種類もさまざま。中には18禁のゲームアプリもあります。
ゲームアプリの仕事は、単発の仕事がほとんどです。
ギャラも事務所に所属する前だと、かなり安く設定されます。
新人声優が声優として生活できないというのはこのような事情も関係しているのです。
【3】インターネットを使った仕事が主流になる可能性がある
今後、声優業界は今までのようなアニメ、外画、ナレーションといったジャンルだけに留まらない可能性が高いと思います。
TVから離れ、インターネットを使った「アプリ」「動画配信」などが主流になる可能性があります。
Vtuberが出てきたのもその関係であると考えます。
声優の新しい仕事として「Vtuber」が確立されることも多いにあります。
ココがポイント
そのほか、事務所に所属しない声優も増えていく可能性があります。いわゆる「フリーランス」の声優です。
事務所所属で新人声優の場合、クライアントが支払う額は1万5千円、事務所のマージンが2割から3割ですので、所得税を引かれて、手元に入るのは5千円くらいです。
クライアント側の支払いを例えば1万円で提示し、フリーランスの声優に支払えば、事務所所属の声優に支払うギャラより安くて済みます。
声優側も手元に入るお金は、源泉徴収額を引いた金額なので、9千円くらいです。
そうなると、事務所を介さず契約した方が、クライアント、声優双方がWin-WInということになります。
まとめ


筆者も、オーディションをちょこちょこ受けてみたりします。
今はYouTubeのナレーションの仕事を請け負っているのですが、フリーの声優という認識です。
事務所所属の声優を使うより、一般人でもイメージに合う人はたくさんいますので、その方がギャラも安く済みます。
Vtuber、声の出演の仕事もたくさんのオーディションが行われています。
声優の仕事としても、Vtuberは今後発展していくことでしょう。