貯金はいくらありますか?
いきなり失礼な質問ですが、声優になるためには切実な問題です。
声優になるためには、多くのお金がかかります。
筆者のように声優になるまでに、時間がかかった人ほど金額が大きいかもしれません。
今回は、声優になるのに必要な学費について見ていきましょう。
学費の内訳
学費と言っても、専門学校、声優養成所など行く学校によっても金額には差があります。
施設が充実した専門学校は、学費が高い傾向にあります。
声優養成所であっても、週に5日レッスンの養成所は、必然的に学費が高くなります。
学費の内訳は以下のようなものがあります。
学校によっては以下のもの以外にも支払う場合もあります。
ホームページなどには、学費の内訳を公開していないところも多くありますので、今回挙げる金額はおおよそのものです。
正確な金額を知りたいのであれば、資料請求をすれば確認できますよ。
【1】入学・入所費用
入学・入所するときに支払う費用です。
金額は1万円~10万円と開きがあります。
分割での支払いはできないことが多いので、学校に入る前にしっかりと貯金しておく必要があります。
【2】授業料・レッスン料
学費の主なものが授業料・レッスン料です。
年間で、30万円~150万円です。
毎月いくらというように、分割で支払える学校もありますので、学費に困っている場合は、資料請求、電話してみるなど確認しましょう。
現在では、月単位で支払い、いつでも退所OKという学校もあります。
年払いの一括で支払う制度だと、途中で辞めてしまった場合に無駄ということになってしまいます。
その点、月単位での支払い、いつでも退所OKだと無駄にはならないので安心できる制度ですね。
【3】教材購入費用・実習費用
配布されるとは聞いたことはないのですが、声優になるのに、アクセント辞典は欠かせません。
学校によっては、この辞典を買ってくださいと言われることもあります。
アクセント辞典は3000円~5000円くらいで購入できます。
筆者がずっと使っているアクセント辞典は「NHK 日本語発音アクセント辞典」で、3800円でした。
また、場合によっては、別途でスタジオ代やボイスサンプルを録るときに費用が請求される場合もあります。
規模が大きい学校であれば、あらかじめ授業料に組み込まれていることもあります。
学費をどうやって出す?
資料請求して、学費を確認したら、学費をどうやって支払うのか計画を立てましょう。
毎月の支払の場合は、滞納してしまうと退学・退所となることもあるので、注意しましょう。
【1】親が負担してくれる場合
親が負担してくれるというあなたはとてもラッキーです!
実家住まいならさらにお金に困窮してしまう可能性も低いです。
ただし、ラッキーだからと言って、ずっと甘えるわけにもいきません。
声優の学校に2校、3校と行くことになる可能性も高いので、親には1校分を負担してもらうくらいのつもりでいましょう。
そうなったときのために、バイトしてお金を十分に貯めておくことが大切です。
【2】自分で働いて出す場合
お願いしてみたけど、親は負担してくれない、自分で働いて学費を稼ぐ!という人も少なくありません。
しかし、自分で働き、学費を出すのはかなり大変だという覚悟はしてください。
毎月の学費だけでなく、家賃や税金、生活費もすべて一人で賄うのです。
バイトと声優の勉強で、遊ぶ暇はほとんどありません。
休みがほぼないことは、想定しておいてくださいね。
自分で学費を稼ぐ場合のおすすめのバイト
自分で学費を出す方は特にですが、効率よくお金を稼ぎたいですよね。
時間は有限ですし、声優にとっては健康も大切です。
寝る間も惜しんでバイトをし、レッスンのときに風邪で声が出ないなんてことは本末転倒です。
経験談からではありますが、おすすめのバイトをご紹介します。
最近では、声優の練習としてライブ配信アプリで稼ぐ人も増えているようです。
【1】コールセンター
コールセンターのバイトのメリットは、他のバイトに比べて時給が高いことです。
また、声優には欠かせない滑舌や発音なども出来ていないと相手に伝わらないため、声優志望の方の王道バイトとしても有名です。
ココがポイント
舞台をやっている人や音楽を志している人も多く働いており、親近感が持てるのと、シフトにも融通が利きやすいのはうれしいですね。
【2】接客業(コンビニ・飲食)
コールセンターはちょっと難しいかも・・・という人は、接客業をおすすめします。
高校生からでも働けますし、専門の技術は必要ないので、ハードルが低いでしょう。
役を演じているという意識で仕事をすることで、声優としての心の練習にもなりますよ。
また、いろいろな人が来店するので、人間観察の場所としてももってこいです。
おばあちゃんがどういうしゃべり方をするのか、おじさんはどんな仕草なのかなど、演技をするという目線でお客さんを見ると、本当に勉強になります。
【3】養成所の事務員
少数ですが、養成所で事務員を募集する場合があります。
筆者の同期も事務員としてバイトしている人がいました。
お給料がどのくらいかは、聞いていないのでわかりませんが、学校によって違うのだと思います。
声優養成所の事務員だと、先輩の声優さんとも関わりを持つこともできるので、いろいろ話を聞いてみることもできるかもしれません。
【4】水商売はNG
働く時間も夜ですし、時給も非常に高いので、魅力的に見えるかもしれません。
筆者は、養成所に入ってすぐ、「水商売はやるな!」と講師の方に言われました。
ココがダメ
理由は「水商売ならではの癖が演技に出る」からだそうです。
同期で水商売のバイトをしていた人はいなかったので、どのように癖がでるのかは不明です。
でも、役者や声優の業界では、有名な話なんですよ。
借金はしないようにしよう
親にもお金を出してもらえない、バイトでもお金が貯まらないという人は、借金をしてでも声優になりたいと思う人もいるかもしれません。
実際に筆者はそうでしたので、よくわかります。
でも、なるべく借金はしないで声優になる方法を考えましょう。
絶対に借金してはいけない!とは言いませんが、よく考えてからにしてください。
声優になれたとしても、売れっ子にならない限り、バイトと掛け持ちの状態が続きます。
歳を重ねれば、誰だって体力が落ちますし、病気になることもあります。
それでも支払いが滞ってしまえば、請求書は来ます。
【1】新聞奨学生
大きな専門学校には新聞奨学生という制度があることがあります。
学費を負担しない代わりに、朝、夕の新聞配達をするという制度です。
専門学校を途中で辞めてしまったとしても、学費を先に支払っているため、新聞配達の仕事はずっと続けなければならなかったという話を聞いたことがあります。
2時くらいに起床、朝刊を配達して学校、16時くらいに夕刊の配達、帰宅して寝るという生活のサイクルです。
体力がある方は問題ないかもしれませんが、かなりキツイことは確かです。
【2】学資ローン
まとまったお金を授業料で支払い、ローンで支払う制度です。
学校からの紹介でローンが組める場合もあります。
これも借金ではありますので、途中で学校を辞めても、ローンの返済だけは残ります。
金額にもよりますが、利子も多くつくので、利用しない方が賢明です。
まとめ
そしたら親ももうちょっと理解してくれたかも!
今学生さんで声優になりたい方は、高校生ならすぐにバイトしてお金を貯め始めましょう。
大学生の方は、単位を落とさない程度にバイトに明け暮れるくらいでちょうどいいでしょう。
ココがポイント
声優になりたいと思ったのであれば、学費の問題は避けては通れません。
お金の計画を立てることは、人生の計画を立てることでもあります。
声優になれるかなれないかはわかりません。
しかし、借金をした場合は使ったお金の問題は、声優の道をあきらめてもついて回ります。
声優になるためには「先立つもの」も必要なのです。