声優になりたいと考える人はどんどん増えています。
声優養成所や声優専門学校に入る人は毎年30万人もいると言われています。
声優になるためには、声優養成所や声優専門学校に入ることが一般的ではあります。
実は他にも声優になる方法はあるのです。
今回は声優になるための5つの方法をご紹介します。
1)声優になる方法は主に5つ
声優養成所や声優専門学校に入る以外にも声優になるための方法はあります。
まずは、声優になる5つの方法を見ていきましょう。
【方法1】声優専門学校に入学する
TwitterやLINEで質問を受ける際には、声優専門学校に入りたいと考えている人が多いようです。
声優専門学校では、声優になるための基礎的なスキルを身につけることができます。
ほとんどの専門学校で卒業時に合同オーディションが行われ、声優事務所のマネージャーさんが審査をします。
テレビでのオーディション番組などと似ていて、声優事務所のお眼鏡に適えばその事務所に所属することができるということです。
【方法2】声優養成所に入所する
声優養成所は、声優事務所が運営している養成機関です。
声優養成所には初心者向けの「育成型声優養成所」と経験者向けの「ふるい落とし型声優養成所」があります。
どちらも卒業時に運営元の声優事務所所属審査があります。
審査に合格すると、その声優事務所に所属することになります。
育成型声優養成所のレッスンは、声優専門学校でのレッスン内容と似ています。
【方法3】声優事務所のオーディションに合格する
声優事務所の中でも全ての事務所が養成所を持っているわけではありません。
不定期に開催する声優事務所所属オーディションが行われることがあります。81オーディションが最も有名です。
所属オーディションは、他の声優養成所や声優専門学校に通っている人も受けることができるものもあります。
年齢や性別関係なく募集している事務所であれば、どんな人でもオーディションを受けることが可能です。
【方法4】劇団に入団する
演劇集団円など、古くから声優業界ともつながりがある劇団もあります。
劇団ひまわりやテアトルエコーなど、俳優事務所として機能しているところもあります。
声優の仕事の中でも、吹き替えの仕事で俳優さんを起用することがあります。
劇団にオファーが来て、仕事をうける流れです。声優の仕事だけでなくTVのドラマや映画など、顔出しの仕事もオファーがあることがあります。
【方法5】一般公募のオーディションに合格する
一般公募のオーディションに合格することも声優になる方法です。
例えばアニメで、中学生や小学生を声優として使いたい時に一般公募のオーディションを行うことがあります。
一般公募のオーディションの場合、オーディションごとに受けられる条件が異なります。
起用したい声優の条件がオーディションを受ける条件になっているわけですね。
主にその作品に出演する声優を募集していて、その後声優として事務所に所属することが決定されるわけではありません。
ただ、声優事務所のオーディションを受ける際には有利になることが多いのではないでしょうか。
2)声優になる方法は1つだけじゃない
ここまでにご紹介したとおり、声優になる方法はひとつだけではありません。
声優はクリエイティブな業界でもあるので、決まった方法というのはないのです。
ただ声優になるためには、声優専門学校や声優養成所に通う方法が一般的ではあります。
どんな方法で声優になるのかは、どんな声優になりたいのかでも変わってきます。
【1】地上波のアニメや映画に出たいなら声優事務所を目指そう
今これを読んでいる皆さんは、地上波のアニメや映画に出たい人がほとんどかと思います。
声優志望者の大半が、テレビで放映されているアニメを見て声優を目指すのではないでしょうか。
地上波のアニメや映画に出る声優は、多くが声優事務所に所属しています。
声優事務所の中でもアニメに強い声優事務所に入るために、声優養成所や声優専門学校に通うことになります。
【2】ナレーターならワークショップに参加して修行もできる
ナレーターのジャンルは、声優の仕事の中でも特殊です。
ナレーターは声優ではない人でもナレーションの仕事をすることができます。
私のようなフリーランスの声優、アナウンサー、俳優、タレントなどもナレーターとして仕事をすることはできます。
声優事務所に所属していない人でも、ナレーターのセミナーやワークショップなどで技術を学べば、ナレーターとしてお仕事することができるのです。
【3】ラジオパーソナリティ単独ならローカル局もある
ラジオパーソナリティは、声優としての仕事の一部ではあります。
もちろん声優さんがラジオパーソナリティを務めることが最近多くなっています。
ただ、ローカルラジオ局の場合には、局のパーソナリティーを起用している場合もあります。
地元のアナウンサーやタレントがパーソナリティをすることもあるわけです。
「声を使って仕事をする」ということは共通ですが、パーソナリティにはフリートークやMCなどのスキルも必要になります。
【4】YouTubeの声優はつながりはない
最近では YouTube の動画広告やナレーションなどの仕事も多くなりました。
私自身もYouTubeのナレーションの仕事も依頼されることはありますが、声優事務所との繋がりはほぼ無いと言えます。
実際にYouTubeのナレーションの仕事で募集されているのは、声優養成所に通っている人でもOKということが多いです。依頼する人がイメージにぴったりだと思えば採用されるてことですね。
声優事務所に所属している声優さんが YouTube のチャンネルを開設することはあります。
所属している声優が、声を使った仕事をする場合には、専属契約があるため、声優事務所との話し合いも必要です。
【5】劇団には俳優としての仕事もあり得る
演劇集団円のように声優業界と繋がりがある劇団なら、吹き替えの仕事でオファーがくることはあります。
劇団は当然ですが舞台をメインにする集団ですから、顔出しの仕事もオファーが来ることがあります。
少し大きめの有名な劇団の人が、TVドラマに出演していたということはよくあります。
声優の配役オーディションを受けることもできるので、声優という枠組みではないところがポイントです。
3)声優に独学でなれる?
声優養成所や声優専門学校に通うにはかなりのお金がかかります。
一つの学校に通ったからといってそのまま声優になれるわけでもないです。
保護者の反対や経済的な理由から、声優養成機関に通うのが難しい人もいるでしょう。
声優には独学でもなれるのか解説していきますね。
【1】YouTubeアニメなら独学でもなれる可能性あり
クラウドソーシングサイトで、声優を募集していることがあります。
私自身もボイスサンプル送って依頼を受けることがあります。
声の仕事をする人が「声優」という定義をするならば、YouTubeのアニメやナレーションなら、独学でも声優にはなれる可能性があります。
【2】ナレーターは独学でもOK
ナレーションは、声優事務所に所属していなくても仕事を受けることができます。
オファーするクライアント側が求めている声質やナレーションスキルであれば問題ないというわけです。
ただナレーションスキルはつけておく必要はあるので、独学といっても完全な独学では難しいとは思います。
ココがポイント
ワークショップやナレーションをセミナーを利用して、技術を磨いておくことは必要です。
【3】地上波アニメは声優事務所所属でないと難しい
地上波アニメに出演したいのであれば、声優事務所に所属していないと難しいです。
しかも有名でない小規模の声優事務所では、地上波アニメの配役オーディションの話はなかなか来ないのが現状です。
地上波のアニメのクレジット(エンディングで流れる製作者の情報)を見てみると、大手声優事務所の所属声優が大半を占めています。
地上波のアニメに出たいのであれば、大手声優事務所に所属することを目指しましょう。
4)声優業界のスカウトってあるの?
渋谷や原宿などでスカウトをされて芸能人になったという話はよく聞きます。
声優の業界にはスカウト制度はあるのかどうかを説明していきましょう。
【1】スカウトはタレントや俳優ばかり
街中で声をかけられて事務所に所属することになったという話は、一般的にはスカウトと呼ばれます。
スカウトは、声優業界には「ほぼない」というのが答えです。
スカウトはタレントや俳優だけにある特殊ルートです。
声優業界では見た目が良くないと声優になるのは難しいとも言われますが、声の仕事をするにあたって申し分のないスキルが必須だからです。
【2】俳優から声優への道はあるけど難しい
俳優業をやりながら声優の仕事をやる人もいます。
街中でのスカウトを経て、タレントや俳優になり、人気が出たら声優のお仕事が回ってきたというケースです。
そもそも街中でスカウトをする場合には、タレントや俳優がほとんどです。
俳優さんが声優として映画やアニメに出演するケースも増えてはきましたが、声優としての仕事ができるレベルに達していなければ、声優として声の仕事を継続していくのはかなり難しいことなのです。
【3】大手声優事務所のスカウトはない
大手声優事務所に所属することができれば、アニメ声優として売れっ子になりやすいことはご存知かと思います。
ならば大手声優養成所からスカウトされれば、一気に売れっ子になれると考える方もいるでしょう。
しかし大手声優事務所は、自社が運営する声優養成所を持っています。
声の仕事は同じお芝居でありながら、俳優とは異なる点が多いのです。
大手声優事務所には、声のお芝居をしっかりとできる、なおかつ大手声優事務所に所属できるレベルにまで到達していないと、所属することができないのです。
また、大手声優事務所に所属したい人はたくさんいます。
大手声優養成所への入所オーディションの倍率は、3倍~4倍と非常に高いのです。
つまりスカウトをしなくても、声優養成所に実力のある声優候補生はたくさんいるということになります。
そのため大手声優養成所でのスカウトはほぼ無いと言えます。
5)声優になるための基礎をつけるには?
最初にいくつか声優になるための方法をお伝えしました。
声優業界にはスカウトもなく、新人所属オーディションでストレートに合格できる可能性はかなり低いと言えます。
声優になるためには、「しゃべりのプロ」になっておく必要があります。
声優になるための基礎訓練が必要だということです。
これからあげる3つが現実的な声優になる方法の第一歩だと言えるでしょう。
【1】声優専門学校に通う
声優専門学校には、AO入試などで面接などはあるものの、実技としてのお芝居のレベルは問われません。
声優専門学校では演技が未経験の初心者でも、声優としての基礎を学ぶことができます。
声優専門学校の卒業時には、各声優事務所のマネージャーを招いてオーディションが行われます。
オーディションで合格した人は、それぞれの声優事務所に所属することができるのです。
ただし、卒業時のオーディションで声優事務所にそのまま所属できる人はごくわずかです。
ほとんどの人が、次に紹介する声優養成所に通うか、声優になること諦めるかという進路になります。
【2】声優養成所に通う
声優養成所は、運営元が声優事務所であることが多いです。
その事務所に所属するためのスキルを磨く養成機関です。
演技未経験でも受けられる声優養成所もありますし、演技経験がないと受けられない声優養成所もあります。
声優養成所に入所するには、それぞれの声優養成所が開催する入所オーディションに合格しなければなりません。
初心者でも受験できる声優養成所であっても、経験者も同時に受験する場合もあるため、基礎的な演技がある程度できるほうが有利だとも言えます。
【3】有名な劇団に入る
少し声優とは離れてしまう可能性もありますが、声優業界とつながりのある有名な劇団に入るのも声優になる方法ではあります。
ただ基本的には、劇団員としての活動を求められるため、声優としての仕事が回ってくる分からないのです。
声優業界と繋がりがある有名な劇団であれば、演技の勉強の入り口として基礎を身につけていくことは十分できるでしょう。
演技の勉強を劇団で行い、基礎的なスキルを身につけた上で声優養成所に入る人もいます。
まとめ
声優になりたいと思った時に、どうやって声優になったらいいのか頭を悩ませている人もいるでしょう。
地上波で放送されるテレビアニメや映画に出演したい場合には、多くの人が声優専門学校や声優養成所に通って声優事務所を目指します。
劇団からでも吹き替えの仕事が巡ってくることはありますが、狭き門であることは否めません。
声優業界にはスカウト制度もなく、新人声優オーディションで合格する道もかなり厳しいと言えます。
しゃべりのプロとして、声優を目指すのであれば、声優養成所や声優専門学校に通うのが王道だと言えるのです。