声優になることを親御さんに反対されている人はわりといらっしゃいます。それが理由でプロへの道をあきらめた人もたくさんいらっしゃいます。
こればかりはご家庭それぞれに事情もあり、本当にどうしようもないのですが、親御さんがなぜ反対するのか、反対される理由を理解しておくと親御さんの気持ちが分かり、説得する手掛かりが得られるかもしれませんので、まずはなぜ反対するのか、声優になるまたは、声優を目指すことのデメリットやリスクについてご説明し、そのあとそれを踏まえてどういった方法があるのかをご紹介します。
参考にしていただければ幸いです。
今は喧嘩状態だけどとりあえず通わせてくれてるの(⊗×⊗)՞՞
親にとっては声優=得体の知れない職業
声優を目指している本人にとってみれば「声優」という職業は憧れでありなんだかとっても素晴らしい職業のようにうつっていることと思います。
ですが、まったく興味のない人から見れば、気を悪くしないでほしいのですが「率の悪い大したことのない、はっきり言ってなんだかよくわからない仕事」なのです。
それに加えて、声優を目指している人が30万人もいてその中からプロの声優になれるのはその中の3%と、なるのも難しい職業であり、なれたとしても食べていけるのは300人くらいとほんの一握りの世と言われています。
親が反対するのは当然
親からすれば「そんな得体のしれない、将来路頭に迷うかもしれないところにかわいい我が子を放り込めない!」という感覚を持って当然なのです。
むしろ賛成してくれたり、好きにさせてくれるのは恵まれていることだと思いましょう。
声優は水商売であることを自分も理解しておくこと
声優のお仕事は水ものです。
ものすごく不安定で、例えばレギュラーをとれたとしても保障されるのはワンクールの3ヵ月や2クールの半年くらいです。
人気が出れば1年2年と続いたり長寿番組になってくれるかもしれませんが、少ないパターンであり基本的には3ヵ月や半年で次のオーディションに呼ばれてうかっていなければならないなんてことがエンドレスで続きます。
また、どんなに売れている人でもアニメーションの仕事だけだと長くはその状態が続きません。
アニメのお仕事がメインの声優さんは、スポーツ選手をイメージしてもらえれば分かりやすいかと思いますが、ほとんどの人が20代~30代前半の若い時期にピークが来ます。
そのあとは、現役が終わったスポーツ選手が育成にあたるように声優の場合も声優業兼先生をしたり、もしくは人によっては声優業兼事務所経営や養成所経営などをしたり、またはアルバイトなどをして収入を得るようにしている人が多いです。
女性であれば結婚もあるのでそこまで先のことまで考える必要はないのかもしれません。
男性にとっては将来的に家族を養わなければならない可能性があるので本気で取り組まないといけない代わりに、男性の声優志望者は女性の半分くらいなので、一生懸命努力する人でそんなに不器用でなければ、プロになって仕事を得られる可能性が高いと思います。
とにかく声優のお仕事は自由な代わりに収入が不安定ということは肝にめいじておきましょう。
そのうえでそれでもやりたいのかどうかを自分でもきちんと考えて、そのうえでそれでもやりたいんだという気持ちを親御さんに理解してもらうことが必要です。
親は何よりも子供の幸せを考えている
声優になることを反対されると「どうしてわかってくれないんだ!」と腹立たしく思うことがあるかもしれませんが、それは世の中で一番自分のことを考えてくれているという愛情なので受け入れましょう。
それよりも、自分はこの道を進むことが幸せで後悔しないんだということをしっかりと覚悟をもって腹に決め、そのことを親御さんに説明してみましょう。
まずはきちんと話し合うことです。
まずは、きちんと話し合いをすることが大切です。
はじめから、「どうせ分かってくれないだろう・・・」「話ても無駄だ・・・」とあきらめてしまってはもったないです。
人間関係でうまくいかなくなったり、家族や友だちと気持ちがすれ違ういちばんの原因はコミュニケーション不足です。
あきらめず、ちゃんと自分の意見を言う、そして相手の話も聞くことで気持ちのすれ違いは小さくなります。
基本的に親は子どもが大切です。そして、子どもの望みを叶えたいと考えています。
まずは話し合うこと
しっかりと、かつ冷静に自分の気持ちや考えを伝えると親の意見が変わる場合もあります。話をせずにあきらめてしまうのは、もったいないことです。
本当のところ、これまでの経験から、声優になれた人もなれなかった人もあまり声優を目指したことや声優になったことを後悔しているという人に出会ったことはありません。
むしろ、「あのとき声優の養成所に通っていれば・・・」、「声優を目指したかった。」という人はけっこういらっしゃいます。人間だれしもやらなかった道、あきらめた道というのは何事も「あの時こうしていればなにか今違ったのかな?」となるものです。
このことからわかるように、親御さんの心配は子供さんにとってはあまり関係なく、「声優を目指さなかったら幸せというわけではなく、やってみないとずっと後悔し続ける!」ということをお話されてみてはいかがでしょうか?
声優養成所の中の様子や授業料の事も詳しく書かれているので一度ご両親に見てもらえると両親も納得してくれるかもしれません。
何年かかっても説得する心構えが必要
正直な話、きちんとしたところにお勤めのような親御さん(特にお父さん)の中にはかたくなに反対される場合もあり、どれだけ説得しても無理というケースはままあります。
こればかりはどうしようもないのですが、何年かかかって説得できたというケースもあるので、本気でやりたいなら親御さんが根負けするまで説得し続けてみるということは必要かもしれません。
人の気持ちや考えはすぐに変わらない場合も多いです。
「粘り勝ち」という言葉もあります。
ココがポイント
少しずつ時間をかけて説得することで、だんだんと親も意見を受け入れてくれることがあります。
一度、説得してダメだったからと諦めるのももったいないことです。
一度ダメでも、何度かチャレンジしてみましょう。
親を説得するときの5つのポイント
親を説得する場合の5つのポイントを紹介します。
自分の熱い気持ちや考えをぶつけて説得することも大切ですが、冷静に作戦を立てて親を説得する方法もあります。
どうせ話し合うなら、少ない回数で説得できればいいなと思うでしょう。
今回は親を説得できる可能性が大きくなるような秘訣を教えますので、参考にしてみてください。
1. タイミングを見極める
親を説得するときはタイミングも大切です。
自分のタイミングも大切ですが、親のタイミングも見る必要があります。
たとえば、自分がイライラしていたり、何か気がかりで気持ちに余裕がないときに、友だちや家族から打ち明け話をされても、しっかりとお話を聞けなかったり、てきとうな返事をしてしまうことがあると思います。
また、学校の学期末試験の前とか、部活の大会前とか、何かが忙しい時期は人の話を聞く余裕がないと思います。
親も一緒です。
ココがポイント
いくら大切な子どものことでも、親の気持ちや忙しさなど、どれくらい子どもの話を聞く余裕があるかによって、「説得できるか」「説得できないか」は大きく変わってきます。
どうせなら、少ない話し合いでサクサクと説得したいものです。そのためにもタイミングを見極めて説得しましょう。
1.親が仕事で忙しい時や疲れている時は避ける
まずは、親が仕事で忙しい時や疲れている時は避けることです。
親の様子を普段から観察したり、親の発言から「いまは仕事で忙しそうだ・・・」「なんだか疲れている様子だ・・・」と思ったら、説得するタイミングではないかなと思います。
また、親が病気のときももちろんダメです。
インフルエンザや風邪で苦しんでいるときは、人の話を聞く気持ちの余裕がないからです。
2.機嫌が良いときに話す
次は、機嫌が良いときに話すことです。
なるべく機嫌が良いときに説得しましょう。親の様子を見ていると、人間なので機嫌の良し悪しがあると思います。
あまり機嫌が変わらない親もいるかもしれませんが、なるべく機嫌が良さそうだなというときに切り出すのが説得の秘訣になります。
3.事前に予告する
事前に予告することも大切です。
親の性格によっては、予想外のことを言われるとびっくりしてしまい、説得の内容は関係なく、否定的に感じてしまう人もいます。
突然に予想していなかったことが起きると、頭が真っ白になってしまったり、うまく考えられない経験をしたことがある人もいると思います。
親も同じ状態になった場合は、説得どころではないです。
突然切り出さず、「明日の夜に今後の話をしたい」など、親が気持ちの準備をする時間を作ることも大切です。
事前に予告しておくことで、「もしかして・・・将来の話かしら?やりたいことがあるのかな・・・」と、親の心の準備ができます。
2. 声優の仕事内容を伝える
さきほど、「声優=得体の知れない職業」とお伝えしました。
人間は得体がしれないものには「不安」「怖い」とネガティブなイメージを感じやすくなります。
「不安」「怖い」というイメージがあると説得しても「だめ!」と言われる可能性が高くなります。
どうすればいいかというと・・・
「得体が知れない」ものを「得体が知れる」ようにすればいいのです!
得体が知れないものを、親がどんな仕事かしっかりとイメージできるようにすることが大切です。
たとえば、声優はこんな仕事があり、こんな稼ぎ方があるなど、親がイメージできるように具体的に伝えます。
具体的って言われても難しいなという場合は、目標としている声優さんの1週間の様子を親に紹介するように話す良いと思います。
ある声優さんが、月曜には何の収録をして、火曜には何のイベントに出て、水曜にはどんな取材を受けて~と具体的な仕事の内容を伝えると、親にも伝わりやすいし、イメージしやすいと思います。
3. 親の心配する気持ちを受け止めで、自分の考えをいう
親を説得する!となると自分の熱い気持ちをぶつけたくなってしまいます。
しかし、ここは作戦も必要です。
ひとつ冷静になって、説得できる確率をあげていきましょう。
自分の気持ちや思いを一方的に伝えるよりは、親の気持ちや考えを受け止めた上で、自分の意見を言った方が、説得できる可能性は大きくなります。
1.親の意見があったら遮らない
「声優になりたい!声優への夢にチャレンジしたい!」と伝えた際に、親の気持ちや意見があったら、「でも!」と遮らずに話を聞いてみましょう。
ここで遮ってしまって、言い争いになっては説得できる可能性が低くなります。
ひとまず、親の気持ちや考えを聞いてみます。
2.親の気持ちや意見を受け止める
親から「心配だから!」「あなたのことを想って!」と何かを言われば場合は、いちど親の気持ちを受け止めて、言葉にしてみます。
たとえば、「お母さんが心配しているのは分かったよ」「お父さんは私のことを大切に考えてくれているのは分かるよ」と、相手の気持ちや考えも分かっているんだよ、と言葉で伝えます。
3.感謝してから、自分の意見を言う。
親が自分のことを心配したり、考えてくれているのが分かったらお礼を言います。
たとえば、「私のことを心配しているのは分かった。ありがとう。でも、今は夢を叶えたい。自分のやりたいことに挑戦してみたい。」と言うように、お礼をしてから意見を付け加えるのがポイントです。
4. チャレンジする期間を決める
親がなかなか説得に応じない場合は、「いつまで夢にチャレンジするのだろう」「そのまま声優になれなかったらどうするのだろう」と見えない未来を心配しているのかもしれません。
未来のことは誰にも分からないです。分からないからこそ、人は心配したり、不安になります。
1.期間限定にする
そんなときは、未来を時間で区切ることで親の安心感が大きくなります。
たとえば、「3年だけ頑張らせてほしい。」など、期間を限定することで説得できる可能性が大きくなります。
2.ダメだったらどうするのか
合わせて、声優になれなかったら、どうするのかを伝えるところもポイントです。
たとえば、「3年で無理だったら就職します」など、なるべく親の望んでいるものを組み合わせるのもポイントです。
親が就職して欲しいのか、進学して欲しいのかに合わせて、「ダメだったら就活します」「ダメだったら大学行きます」と伝えると良いと思います。
5. 代わりの条件を決める
声優にチャレンジする代わりに、~をしますと条件を決めるのも良いと思います。
親が「どうしても高校に通って欲しい」「大学に行って欲しい」など強い想いがある場合もあります。
そんなときは、「勉強もがんばる」「学校にも通う」と代わりにどんなことを頑張るのか考えてみます。
親がどんなことを望んでいるのか、どんなことを想っているのかに合わせて、「~します!」と宣言をしましょう。
勉強も頑張る!学校にもきちんと通う!声優のこと以外にも全力投球で!
親に「〜します!」と宣言したところで、現実の態度や行動がまったく違ったら、親も一度は説得されても、また反対してしまうかもしれません。
説得するだけではなく、態度でも示してみましょう。
声優のことはもちろん、勉強も頑張り、学校にもきちんと通い、そして声優のこと以外にも一生懸命楽しく取り組んでみましょう。
親は子供が楽しそうにしてくれているのが何よりうれしいものなので、こんなに「楽しそうなら・・・」と心が動かされるかもしれません。
そして一生懸命やったことは、きちんと声優のお仕事でも必ず生きてくるので無駄にはなりません。
本気なら社会人になって自分の力でやっていけるようになってからでもいい
社会人になってからでも
どうしても説得してもダメだった場合、学生という立場ではできないことでも、社会人になって自分でお金を貯めて会社勤めをしながら養成所に通うということもできます。
例えば、「日本ナレーション演技研究所」のように週1日からのレッスンで時間も短く、費用も安めなので会社員をやりながらでも通いやすいです。
また、全国の主要都市にあるのでお住いの地域によっては地元にいながら通えるというメリットもあります。
今の時代少しでも若い時に、早く始めるにこしたことはありませんが、実際プロの声優になっている人はなにも、学生であったり、去年まで学生でしたという人ばかりではありません。
社会人になって数年してから養成所に通いプロになるケースは意外と多いです。
社会人を経験しているということは、学生さんに比べたら世の中を知っていて一般常識やマナーもあり、立ち回りもうまいという利点があります。
経験を重ねたからこそできる、役回りやお仕事が必ずあります。
人生経験を積んでから再チャレンジするのも良い方法です。
ココがポイント
一度あきらめたらもう二度とチャレンジできないわけではないのです。
自分にとってベストなタイミングを探してみましょう。
自分のお金で通っているので学生さんに比べて本気度も違うように感じます。
なので、「親に反対されてもどうしてもやりたい!」ということなら社会人をやりながら養成所に通ってみてはいかがでしょうか?
親に反対されている場合はプロダクション所属が認められないところもある
注意していただきたいのが、養成所によっては親御さんが声優になることを反対されている場合、プロダクションの所属が認められないところがあるので、反対されそうな人はそのあたりきちんと養成所に入る前に養成所のスタッフさんに確認しておきましょう。
“声優になりたいけど親が反対する時の”まとめ
声優になりたいけど、親が反対する時の大切なポイントをまとめました。
親を説得するポイント
1. きちんと話し合うこと
2. 長期戦も覚悟する
3. 説得するポイントを押さえる
・タイミングを見極める
・声優の仕事内容を伝える
・親の気持ちを受け止め、感謝してから説得する
・チャレンジする期間を決める
・代わりの条件を決める
4. 宣言だけでなく態度でも示す
いかがでしたか?
声優になることを理解して応援してもらえるのが一番いいのですが、なかなかそんなご家庭ばかりではありません。
金銭的なご事情があるところもあるでしょう。
今回ご紹介したことが必ずしも通用するわけではありませんが、よくよく親御さんと話されてみてください。
くれぐれも資料なしに「声優になりたい!」とだけ伝えないようにね!
日ナレのパンフレットなら30秒で登録可能でしかも無料でもらえて、しっかりと声優養成所の事が書かれているのでご両親にも声優養成所の事が伝わりやすいです。
また、授業の事や疑問点などもしっかりと書かれているので一度目を通す事をおすすめしています。